復興支援だより 岩手震災復興支援本部から

東日本大震災の復興支援について現地の姿をお伝えします。

2016年11月

2016/11/28

大船渡市所通東(ところがよいひがし)アパート入居者と地元中学生が交流会開催

11月28日(月)、URが整備し大船渡市へ引き渡して約1年になる所通東アパート入居者と地元の越喜来(おきらい)中学校の1・2年生の交流会が開催されました。

URが整備した所通東地区災害公営住宅(市営住宅所通東アパート)

<URが整備した所通東地区災害公営住宅(市営住宅所通東アパート)>

URでは、建設工事に際しご協力いただいた越喜来中学校の1年生を対象に、完成した所通東アパートを舞台に、昨年の11月に社会科見学会を実施しました。
社会科見学会は、災害公営住宅の必要性の説明や実際の住戸の見学といった復興教育に加え、建設担当者から仕事のやりがいなどについて話を聞くなどキャリア教育の観点で実施しました。加えて、生徒さんからはアパート入居者との交流についてアイディアを発表してもらいました。今回の交流会はそのアイディアのうち2つを実現するものです。

URでは今まで培ってきた賃貸住宅のノウハウをもとにこれまでも自立的なコミュニティ形成に向け、大船渡市や自治会のサポートを行っており、昨年同じ舞台で社会科見学会を実施した縁もあって、今回の交流会をサポートすることになりました。

交流会ではまず2班に分かれ、「ベンチ修理」と大船渡の伝統的なお菓子である「かまもち・なべやき作り」を行いました。

越喜来中学校の体育館で行ったベンチ修理では、仮設住宅で使われていたベンチを使用しました。大船渡市では、今年10月に市内における全25地区801団地の災害公営住宅の整備が完了(うちUR整備分は14地区227戸で7月に完了)し、復興の課題の1つであった「住まいの再建」において大きな節目を迎えました。一部の仮設住宅で撤去が始まったことに伴い発生した使われなくなった老朽化したベンチを今回の作業により再生することができました。
修理作業では入居者と生徒さんがグループになり、共同作業で一緒に汗を流しました。

修理作業の様子

<修理作業の様子>

入居者の方が見守りながら生徒さんが作業

<入居者の方が見守りながら生徒さんが作業>

ペンキを塗って完成です

<ペンキを塗って完成です>

完成した色とりどりのベンチは中学校とアパートで使用される予定です

<完成した色とりどりのベンチは中学校とアパートで使用される予定です>

所通東アパートの集会所では、大船渡の伝統的なお菓子である「なべやき」「かまもち」作りが行われました。入居者の皆さんはお菓子作りも慣れており、「かまもちの粉を混ぜるのは水ではなく熱湯でやるのよ」「なべやきは全体がプツプツいってきたらひっくり返すタイミングね」などのコツを生徒さんたちに教えてくれました。最初は慣れない作業に生徒さんも悪戦苦闘していましたが、入居者の皆さんのアドバイスもあって徐々に調理にも慣れ、「楽しい!」とみんなで話しながら笑い合いながら楽しく作業をすることができました。

みんなで一緒にかまもち作り

<みんなで一緒にかまもち作り>

なべやき作りも慣れてきました

<なべやき作りも慣れてきました>

それぞれの作業終了後は、出来立てのなべやき・かまもちを食べながらの「お茶っこ」をしました。お茶っこではすっかり打ち解けた入居者の皆さんと生徒さんが車座になって作業の感想などを話されていました。

UR職員もお茶っこの輪に参加させてもらいました

<UR職員もお茶っこの輪に参加させてもらいました>

アパートの自治会長さんは生徒さんに向け「楽しい思い出ができて嬉しかった。アパートの集会室は開放しているのでいつでも遊びに来てほしい」とおっしゃっていました。また、生徒さんも「いろいろ教えてもらって楽しかった」とおっしゃっていました。

作業での入居者の皆さんや生徒さんの笑顔が印象的でした。
交流会をきっかけに、所通東アパートの入居者同士の交流、所通東アパートと地域の交流そして越喜来中学校と地域との交流がどんどん広がっていくといいですね。

URは引き続き大船渡市の復興事業に全力で取り組んでまいります。

2016/11/13

陸前高田市今泉団地・長部(おさべ)団地で災害公営住宅見学・交流バスツアーを開催

11月13日(日)、URが陸前高田市の要請を受けて整備中の陸前高田市気仙町の今泉団地・長部団地災害公営住宅の入居予定者を対象にバスツアーを開催しました。

両団地は、URが陸前高田市から受託して整備中の今泉地区被災市街地復興土地区画整理事業地内に位置していますが、被災者の住まいの早期再建のため、今泉地区の中で先行して災害公営住宅を建設中です。

車窓から眺める建設中の今泉団地

<車窓から眺める建設中の今泉団地>

そのため、周辺が大造成中の入居開始となることから両団地内での早期のコミュニティ形成が重要と考え、入居前に災害公営住宅への入居に対する不安の解消を図り、入居者間の交流機会を創出することで、スムーズに新生活に移行できるよう支援を行うことを目的に、UR・陸前高田市社会福祉協議会・特定非営利活動法人いなほの共催で、陸前高田市・気仙町民生委員児童委員協議会・気仙地区コミュニティ推進協議会・長部地区気仙地区コミュニティ推進協議会・岩手大学三陸復興推進機構の協力のもと開催したものです。当日はお天気にも恵まれた中、現在は市外の仮設住宅にお住まいの方も含め、36名の入居予定の方が参加されました。

まず、バスに乗って両団地の実際の建設現場の見学に向かいました。

造成中の現場のため車窓からの見学でしたが、普段は入ることのできない現場のため、皆さん改めて造成の規模に驚かれていました。また、UR職員から両団地の建設状況や将来の地区の周辺立地の姿などの説明を行いましたが、「もう3階まで立ち上がったんだ」、「日当たりも眺望もいいわね」、「ここが将来の道路になるんだ」など、新しい住宅の完成に夢を膨らませていらっしゃいました。

パネルを使いながら建設状況を説明するUR職員(中央)

<パネルを使いながら建設状況を説明するUR職員(中央)>

普段は見ることができない現場のため写真を撮られるなどされていました

<普段は見ることができない現場のため写真を撮られるなどされていました>

次に、同じ陸前高田市内でURが整備し、既に完成し入居が始まっている水上(みずかみ)公営住宅で、お部屋の見学を行いました。これは建設中の両団地と同じタイプの住宅で、参加者の皆さんはUR職員が説明する設備の使用方法などを熱心に聞いていらっしゃいました。「広くていいわね」、「水抜きが部屋の中で出来るのは助かる」など、新居への期待のお言葉も聞かれました。

水上公営住宅ではお部屋を見学

<水上公営住宅ではお部屋を見学>

住宅の説明をするUR職員(左)

<住宅の説明をするUR職員(左)>

その後、市役所に戻って昼食をはさんで入居者同士の交流会を実施しました。交流は6つの班に分かれて実施しました。各班の中では一人ひとりに、お名前、被災前の居住地、現在の居住地、長部団地・今泉団地への入居を希望された理由、長部地区・今泉地区のいいところなどをお話しあっていただきました。今日初めて会った方も、既にお知り合いの方もいらっしゃいましたが、実は生まれが同じ地域など意外なつながりがあったことが判明したり、色々なご趣味に話が広がったり、終始賑やかに交流されていました。その後、班の中で出た意見について、班の中から代表者に発表していただきましたが、印象的だったのは、「海も山も川も、自然が豊かで素晴らしい」、「歴史がある由緒正しい街」、「お祭りが楽しい」、「子供たちが帰ってくる故郷をなくしたくない」、「なにより今泉・長部は人が優しい」など、皆さんが同様に地元を愛されていることでした。

UR職員(中央奥も交流の輪に入らせていただきました>

<UR職員(中央奥も交流の輪に入らせていただきました>>

班の代表者(中央)による発表の様子

<班の代表者(中央)による発表の様子>

最後に気仙町民生委員児童委員協議会長から「見学を通じてまもなく住宅が完成ということが実感でき、気分が晴れやかになった。今後はいち気仙町民としても人付き合いを復活させていきたい。」とあいさつがあり、陸前高田市担当者も「本日の交流会を和やかな雰囲気で過ごしていただけたのは良かった。市としても住宅をつくって終わりではなく、コミュニティ再生についても引き続き支援していきたい。」とあいさつされました。参加者の皆さんからは、「気仙町民がみんな同じ気持ちでいるのが分かって良かった」などの声も聞かれました。

今泉団地と長部団地では、今後、入居説明会や内覧会も予定されています。両団地は平成29年3月末の完成を目指しており、完成後4月にかけて入居開始が予定されています。

URは引き続き陸前高田市の復興事業に全力で取り組んでまいります。