街に、ルネッサンス UR都市機構

特集 つながる ひろがる 復興するまちを訪ねて4 福島県いわき市(2)

URPRESS 2014 vol.41 UR都市機構の情報誌 [ユーアールプレス

福島県いわき市
待望の仮設商店街「とよマルシェ」が誕生。地域住民の希望の光に!

最初に再開希望の手を挙げたのは、志賀文彦さん。「生活に必要なものが揃う場を造りたいと思って、ようやくオープンにこぎつけました」と振り返る。家業は代々続く牛乳製造・販売業だが、今は「とよマルシェ」内で、日用品や野菜を扱うミニスーパー「ベジタブルShiGa」を営み、地域住民の暮らしを支えている。
「店を再開してよかったのは、お客さんを通して、豊間の人たちの消息がわかること」 と言うのは、昔ながらのラーメンが人気の「中華はまや」店主・馬目(まのめ)正幸さん。この辺りの人は集合住宅に慣れていないこともあり、以前は地域活動に積極的だったにもかかわらず、災害公営住宅に入居してから引きこもりがちな人が少なくないそうで、馬目さんは気にかけている。そんな人々にとっても、中華はまやの懐かしいラーメンの味は外出を誘うきっかけになっている。
娘の玲子さんと共に「宿泊と食事のB&B きゅういち」を営む遠藤重政さんも、かつての民宿のお客さんが訪ねて来てくれるのがうれしいと語る。
「日常生活を取り戻すという当初の目的だけでなく、人々の憩い、癒しの場として広く利用されていることに驚いていますね」
と遠藤さんは微笑む。
一方、日増しに品揃えが充実していると評判なのは、鮮魚店「ウロコジュウ」。鮮魚はもとより惣菜も豊富で、カツオの南蛮漬けからウニの貝焼きまで、店内にはさまざまな郷土の味が並ぶ。 「地元のお客さんの要望に応えているうちに増えてしまって」
と話すのはウロコジュウを経営する金成(かなり)勝弘さん。来店が難しい高齢者のために、災害公営住宅の集会所への商品の配達も始めた。
公共交通機関や商店が近隣にない地域にあって、「とよマルシェ」は特別な存在だ。住民の生活支援の場であるだけでなく、コミュニティー再生の重要な場でもあることは、訪れている人々の表情や会話の様子を見れば一目瞭然。人々の心に灯る希望の光になっている。

佐藤所長(右)をはじめUR都市機構いわき復興支援事務所のメンバーも頻繁に「とよマルシェ」を訪れ、応援している。

妹尾和子 = 文、平野光良 = 写真

花や緑を増やす活動推進中!

桜の植樹

豊間、薄磯、沼ノ内の3地区では、復興の足跡を永く後生に残していくことを目的に、シンボルとなる桜の植樹に取り組み始めた。「復興さくらの会」が中心となり、災害公営住宅敷地や防災緑地、区画整理地区内に3,000本の桜の木を植える予定。3月7日には豊間災害公営住宅集会所で記念すべき第1回の植樹祭が行われた。 第1回の植樹祭にはいわき市の清水敏男市長(右)も参加。遠藤守俊豊間区長(左)とともに「大漁桜」を植樹。

どんぐりプロジェクト

豊間・薄磯地区の海側で整備が進められている防災緑地。そこに、どんぐりの苗木を育てて植える「どんぐりプロジェクト」も進行中。これはUR都市機構いわき復興支援事務所の栗城英雄の「将来、自分たちを守る緑地の木を住民で植えられないか」との提案で始まった活動。宅地造成のために伐採される里山のどんぐりを拾って、子どもたちも参加して苗木に育て、植える取り組みを行っている。

ぽおいしいものがいっぱいの東北へ行こう! From 宮城県 福島県 岩手県

UR職員からとっておき情報が届きました。
ここでしか食べられない美味や、心癒やす温泉など、地元ならではのチョイスの数々。さあ、次のお休みにはぜひ東北へ!

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