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どこか懐かしく、心ほっこり。地元に根差した町田山崎団地の夏の風物詩「ちゃおちゃおまつり」

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東京都町田市にある町田山崎団地。この団地の商店街で、住民に長く愛され続けている夏祭り「ちゃおちゃおまつり」が、3年ぶりに開催されました。
みんな心待ちにしていたようで、浴衣や甚平をまとった子どもたちも、大人たちも満面の笑顔! 出店に、ステージ・プログラムに、花火に、久しぶりの祭りを思う存分楽しんでいました。

地元のチームや学生、子どもたちが彩ったメインステージ

町田山崎団地ができて間もないころ、「山崎団地名店会」の主催で始まった夏祭り。50周年を迎えた2018年からは、地域の連携を深めようと「町田山崎団地自治会」と共催になりました。まちのさまざまな店や団体が参加する祭りとして住民に親しまれています。
祭りの呼び名も、50周年を機にリニューアル。「ちゃおちゃおまつり」には、「歌っちゃお!」、「踊っちゃお!」、「食べちゃお!」など、何でも楽しんじゃおうという思いが込められているそうです。

威勢の良い掛け声が響きわたるメインステージをのぞくと、よさこいチーム「ぞっこん町田‘98」によるよさこい鳴子踊りの真っ最中! 両手に持った「鳴子」と呼ばれる道具をカシャッ、カシャッと鳴らし、鮮やかな絵柄の衣装を変幻自在に操りながら、華麗な舞で観客を魅了していました。

続いて行われたのは、桜美林大学の学生有志によるコンテンポラリーダンス。湧き出す感性を全身で表現し、独自の世界観をつくるパフォーマンスに、興味津々の観客も。
友人と二人で見入っていた女性は、「見たことのないダンスで、すごく刺激になった!」と、目を輝かせていました。

町田山崎団地の商店街にあるカルチャースクールのダンス教室「D-MAX DANCE SCHOOL」の生徒たちも、日ごろの成果を発揮! 息の合ったダンスで、会場を盛り上げました。
さらに、町田天満宮を拠点にする和太鼓グループ「町田天神太鼓」の演奏や、「アニソン・ポップスLIVEショー」「歌謡ショー」なども。満席の客席には立ち見客もいて、大にぎわいでした。

昔ながらの出店や、カラオケ、消防車の乗車体験も!

商店街には、出店が所狭しと並んでいました。焼きそば綿あめかき氷に、地元の洋菓子屋さんの特製チョコバナナや、キッチンカーも。祭りの定番である、射的くじ引きスーパーボールすくいなどもありました。

気持ち良さそうな歌声が聞こえてきたのは、「町田山崎団地自治会」による「カラオケコーナー」。「自治会に親しみを持ってもらいたい」との思いから企画したそうで、だれでも無料で参加OK。子どもからシニアまで自慢ののどを披露すると、観客席からは熱い拍手と喝采が! 和気あいあいとした雰囲気が広がっていました。

「町田市消防団」のコーナーも登場。消防車が大好きだという男の子は、あこがれの消防士の制服を着て照れくさそう。パパは、「消防車を間近で見ることができて勉強になったし、子どもの良い記念写真が撮れた」と喜んでいました。

また、画家でもある桜美林大学の学生・しみずこうたさんによる消防車のライブペイントも。その横では「ぬりえ教室」が開かれ、子どもたちもしみず先生の作品をお手本に、消防車の絵に色を重ねていました。

商店街の一角には、出店で買ったフード&ドリンクをゆっくり味わえる「ビアガーデンコーナー」が。夕暮れ時には心地よい風がそよぎ、夕涼みにぴったりでした。

そして、夜になると会場のちょうちんに明かりがともされ、祭りがヒートアップ! さらに、みんなのお待ちかねである花火も。夜空を彩る打ち上げ花火や、滝のように流れ落ちる仕掛け花火に、観客たちから歓声が上がっていました。

「地元の魅力に出会え、驚きのある祭りを目指したい」

3年ぶりに開催された「ちゃおちゃおまつり」。
来場者からは、「団地に活気が戻って良かった」「久しぶりにリフレッシュできた」などの感想が。最近この団地に入居したというファミリーは、「すごくにぎわっていて、団地のお祭りのイメージが変わった」と驚いていました。

そんな、みんなを楽しませてくれる祭りがどのような思いでつくられているのか、「ちゃおちゃおまつり実行委員会」のメンバーで、「山崎団地名店会」の会長、商店街にある「もつ鍋処 さくら」のオーナーでもある綾野さんにうかがいました。

綾野
地域で暮らす人たちが連携し合うことで、このエリアを盛り上げていきたい、という思いが強くあります。町田山崎団地の戸数は約4000に上り、隣にも大規模な団地があってこのエリアだけで一つのまちのようです。
祭りを通して団地の商店街や地元の店、地域で活動する団体や人を知ってもらい、その魅力をアピールできるようにしたいと思っています。

開催準備では、苦労もあったそうです。

綾野
普段、開催準備を始める年明けごろはコロナ禍の先行きが見えず、開始が遅れました。急いで準備に取り掛かってからも、「中止せざるを得なくなるかもしれない」という不安と、常に隣り合わせでした。でも、たくさんの人が来てくれて感無量。「やって良かった! みんな待っていてくれたんだ!」と、危うく涙がこぼれそうでした

そして、祭りの今後についてお聞きしました。

綾野
団地自治会さんが開いていた「盆踊り」を復活させてほしいという声もあるので、来年のテーマは「踊り」にしたいと、考えています。
50年以上の歴史があるこの祭りは、僕もそうですが子どものころに親と来ていた人が親になって子どもを連れて来る、多世代が一緒に楽しめるイベント。そんな特長を持ち続けつつ、新たに訪れる人には「団地にこんなに楽しいお祭りがあるの!?」というサプライズをしたいです。「ちゃおちゃおまつり」の“ちゃおちゃお”に「驚いちゃお!」も足せる祭りにしていきたいですね。
記事のまとめ

50年以上の歴史!多世代が一緒に参加する町田山崎団地の「ちゃおちゃおまつり」

  • ・「ちゃおちゃおまつり」には、何でも楽しんじゃおうという思いが込められている
  • ・メインステージでは、よさこい鳴子踊りやコンテンポラリーダンス、ダンスなどが行われた
  • ・会場には、昔ながらの出店やカラオケコーナー、ビアガーデンコーナーなどがあった。夜には花火も打ち上げられた
  • ・URには夏祭りを開催しているところもある
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