ゆたかなくらしって? ひと×コミュニティ
直せないものはない!?おもちゃ修理のスゴ腕集団
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2008年から千葉県の花見川団地で活動を行っている「おもちゃ等の工房chiba」。ボランティアのみなさんが週1回集まり、地域住民から持ち込まれるおもちゃや日用品の修理に奮闘しています。
“子どもが遊んでもケガをしない”が基準
大切にしていたおもちゃが壊れた! そんなときに頼りになるのが「おもちゃ等の工房Chiba」。若いころ模型づくりが好きだった方、技術関係のお仕事をされていた方などが集まり、ボランティアとしておもちゃの修理を請け負っています。ここに持ち込めば、簡単なものなら翌週には持ち主のもとに直って戻ってきます。いわゆる“おもちゃの病院”では修理に1か月かかるのが一般的といいますから、そのスピード感は群を抜いています。しかも、修理の成功率はなんと90%以上! それを可能にしているのは、“パーツがないときはパーツを新たに作る”など、「どうしても直してあげたい」というメンバーの方々の熱い思いと確かな修理技術なのです。そんな修理の実績が評判となり、“どこに行っても直らなかった”という方が遠方から訪ねてくるケースも増えているそうです。
おもちゃの修理で、メンバーのみなさんが特に気をつけていることがあるといいます。それは “子どもが遊ぶときにケガをしないように修理すること” 。例えば、おもちゃのピストルなどは、玉を遠くに飛ばせるように修理の段階で性能アップさせることも簡単なのだそうですが、あえてしないのだそうです。子どもたちの安全が第一優先なのです。
料金は直せたら1回200円。そのお金は東日本・熊本震災への義援金として寄付されています。
きっかけは奥さんの一言
「おもちゃ等の工房Chiba」ができたのは今から8年前。発起人となったのが、高橋さんでした。高橋さんは退職後、埼玉県でおもちゃの修理をしていたそうですが、その後、花見川団地に転居。“自分に何かできることはないか”と模索していたとき、奥さまの一言があったのだとか。「この地域の子どもたちに何かしてあげたらと言われたんです。それで始めたのが、以前やっていたおもちゃの修理。立ち上げ時はいろんなことがあって、涙なしには語れませんが(笑)、今は信頼できる仲間が増えて、楽しくやっていますよ。」(高橋さん)
活動をともにするメンバーの青木さんは、中学校での修理が忘れられない思い出だといいます。「冷水機が壊れているからみてもらえないかと依頼を受けて、修理に行ったんです。電気屋さんさえ直せなかったものを、僕たちがわりと簡単に直してしまったので、生徒たちは大喜び! 『おじさんたちありがとう!』って。うれしかったですね。修理の腕を認められて、ほかの3台の冷水機と集塵機の修理もすることになりました。(笑)」(青木さん)
チームワークで修理に解決策を見いだす
「おもちゃ等の工房Chiba」では、修理品を指定していないため、持ち込まれるものはバラエティに富んでいます。おもちゃや日傘、ドライヤーなどの日用品はもちろんのこと、ときには、焼き鶏店のフライヤーや養護施設で使われている“ハンディキャップのある子を支援する器具”までも…。そんな、何が持ち込まれるのか分からない状況さえ、メンバーたちは“おもしろい”と楽しんでいます。「僕たちはチームなので、それぞれの得意分野を生かして、協力しあえます。一見すると、修理が難しそうと思われるようなものでも、たいていはすぐに直せてしまうんです!」(高橋さん)大切なものが壊れたときは、チームワーク抜群な「おもちゃ等の工房Chiba」へ持ち込んでみてはいかがでしょうか。
花見川(UR賃貸住宅)
千葉県千葉市花見川区花見川1 ほか
花見川に沿って広がる団地。緑にあふれ、釣りやサイクリングを楽しめます。立ち止まってのんびりと談笑する住民の方々を多く見かけました。
おもちゃ等の「修理工房Chiba」
千葉県花見川団地商店街コミュニティプラザを拠点に活動しているボランティア団体。壊れたおもちゃの修理や防犯ブザーの点検、家庭用品、小物類の修理の相談等に応じている。
ブログ:http://blogs.yahoo.co.jp/toy_naosiya
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